入社の動機

シュクレイの説明会は「固くない!パワフル!アグレッシブ!」

お客様と何かを共有できる仕事を探して

大学は食品ビジネス学科で「食料資源・環境」「食品産業」「食品・食文化」を軸に、食を様々な角度から学びました。子供の頃から母親の手伝いでキッチンに立つ機会が多く、中学生からはお菓子づくりも好きになり、バレンタインなどのイベント時には自分でつくったお菓子を友人に贈ったりしていました。母親が忙しそうな時はすすんで家族のご飯もつくりますし、料理そのものの好きですが、やっぱりみんなの喜んだ顔をみるのが一番好きなのだと思います。
就職活動では大学で学んだことを活かそうと、まずは食品メーカーや食品卸し、食品商社などをあたりましたが、大学時代ずっと居酒屋のアルバイトで人と接する楽しさを感じていたので、最終的には「食品×販売」に絞りました。その中でシュクレイの説明会が一番印象的だった。「固くない!パワフル!アグレッシブ!」。明るくて、楽しくて、インパクトがありました。私は居酒屋バイト時代の自分のキャラ「明るく元気!」を就活のスローガンに臨んでいたのでそこもフィットした感じです。最終面接で入室の挨拶から、ここぞ!と声を張り上げたら、社長(現会長)が爆笑してくださって。「いやぁ、あなたは販売だ!」とお墨付きをいただきました(!)。社長に背中を押していただき、私もその時点で「そうか!私はやっぱり販売向きなんだ!」と完全にスイッチが入ったわけです。
シュクレイに決めたもうひとつの理由は、説明会で聴いた専務(現社長)の「因果応報」と「ツイてる主義」のお話。因果応報のお話は中学時代の部活での経験が重なり、ものすごく共感しました。最初は下手っぴだったバドミントンですが、毎日帰宅してからも練習したら最後はレギュラーに選ばれたんです。そして、どんなマイナス要素もプラスに変えられる魔法の言葉「ツイてる!」。これは、普段は「明るく元気!」な私もマイナス要素には引っ張られやすい傾向があり、その圧倒的なプラス志向に惹かれました。そしてそれらを存分に活かす機会が入社2年目に訪れるのです。

出来事

売れないし、わかんないし、勢いだけではダメなんだ!

私の経歴書、そして「美味しさ」は国境を超える

入社2年目の2020年、私は12月のはじめにオープンする新店、フランセ横浜高島屋店の店長に任命されました。入社1年半ちょっとの私にとっては、新規オープン店だということだけでも大変なのに「初めての店長」「初めてのブランド」「初めての百貨店」、しかもコロナ禍真っ只中というトリプルパンチ!以上の課題の山積みでした。新店の立ち上げに関しては横浜の前に渋谷のバターバトラーで副店長として経験していましたが、そうは言ってもそれ以外の課題が今回は多すぎる…。でもそこは持ち前の「明るく元気!」で、「とにかく何もわからないけれど、店長になった!頑張るぞー!」と気合いだけで乗り越えようとしたんです。
朝の電車でイメージトレーニングをして、「力尽きるまで全力で!」と心の中で唱えながら、全身にそれを沁み渡らせてお店に向かっていました。もうこれ以上はできない…というまで疲れ切った方が、後悔なくその日を終えられる。昔からそうなんです。そのおかげもあってか、初動は何とか乗り切れました。
でもその後が続かない(売上ダウン)。12月のオープンと年末の繁忙期を過ぎて、そこで店長としての力量が足りていないと気づくわけです。そこでやっと気づいたのか…って感じですけど(笑)。
店長としての力量。それは、需要に対する対策の打ち出しやそれを具現化するディスプレーの配置など、お店経営をどう闘っていくかという店長としての引き出しです。それが何もない自分に愕然とし、「売れないし、わかんないし、勢いだけではダメなんだ!」と痛感した店長デビューでした。

もどかしい時期があってこそ、成長につながる

喜びを共有する

「もどかしい時期があってこそ、成長につながる。もどかしいなら自分で改善しなければいけない」。中学時代の部活の経験からいつもそう信じてきました。もちろん落ち込む時もありますが、気持ちを切り替え、冷静に自分に足りていないものを分析して、一つひとつコツコツとやっていくしかない。そこから私の新たな挑戦が始まったんです。
まずリーダーシップに関しては、スタッフがみんないい人過ぎるからこそ、もっと結果につながる何かで応えなければと思いました。でもそれ以前にできることは、第一線で自分が頑張ることです。誰よりも大きな声を出し、みんなに声を掛けてコミュニケーションを取って。これはオープンからずっとやり続けていることですが、さらにその自覚を高めました。
売上に直結する、需要に対する対策の打ち出しに関しては、お店の真向かいに立地するTHE MASTER(ザ・マスター)の岩見店長に教わりました。岩見店長はもとフランセのベテラン店長なのでフランセのノウハウを知り尽くしている方です。フランセはシュクレイブランドの中でも商品数が圧倒的に多いブランド。どの時期からどの商品が伸びて、この時期からはこういうディスプレーに変えるなど、需要と対策についての知識を岩見店長からひたすら教わりました。もう感謝という言葉では語り尽くせないほどです。岩見店長に教わった知識を1年間自分で実践してみて、1年を通したフランセの販売の軸がようやく掴めるようになりました。休みの日には、自社店舗・他社店舗問わず、ディスプレーをみてまわり、バリエーションの知識を蓄えました。
本当に店長1年目はコロナ禍の中で、何とかカタチにした学びの1年。でも2年目は前年の軸をベースに自分なりに考えて、いろいろな打ち出しに挑戦しました。ド迫力に振り切ったディスプレーによる単品集中販売や独自の施策。施策や対策は本当に仕上げてからスタッフに伝えるようにしています。安易に伝えればスタッフは動揺しますし、念には念を入れるくらいの方が説得力のある施策や対策に仕上がる。店舗独自の施策では会長賞もいただきました。
そしてこれらの結果、2年目は前年比200%超えの月もあり部長賞もいただきました。自分に足りていないことを分析して、コツコツとやってきたことが実った1年。グンっと成長できた2年目だったと思います。

「これか?」「これだ!!」 わかった瞬間を今でも鮮明に覚えている

ルーツ

「これか?」「これだ!!」 わかった瞬間を今でも鮮明に覚えている

中学1年生から高校3年生まで部活でバドミントンに打ち込んでいました。姉がバドミントン部だったので、小学生の頃から公園でいっしょに打っていたのがきっかけなのですが、実は私もともと運動は得意な方じゃないんです。
中学での部活はA・B・CグループのCグループ。公言はされていませんでしたがAグループは顧問の先生が付きっ切りで、選ばれている生徒も明らかに上手い子ばかりでした。しかも公言していないのに時々、「誰々はAグループに異動だ」と理由を告げずに異動があるんです。それが悔しかったんです。
毎日、部活が終わって家に帰ってから素振りを100回すると決めました。それもただ100回振るわけではなく、1回1回を丁寧に課題を持って振ってみる。腕を曲げるタイミングや伸び、いろいろなやり方を1回1回丁寧に試してみる。それを毎日毎日繰り返していたら、「これか?」「これだ!!」という感覚が幼いながらにもわかって…、つまり自分のフォームが出来上がったんです。
部活では全員が素振りをしているのを顧問の先生が確認する時間があるんですが、たぶんその時に先生が気づいてくださったんですね。いきなり「安部!Aグループの練習に入れ!」と言われて。「安部って、私のこと?」みたいな(笑)。それからは特別な試合にも出させてもらえたり、自信も加わって一気に実力がグンっと伸びました。まさに直角伸び(笑)。
それまでは「あれが違う、これが違う」と言われても何が違うのか、さっぱりわからなかったのに、それを境に出来るようになったことが面白くて。
その時の記憶と体験が自分の中に強く残っているんです。わからないながらにも、真剣に向き合い、考え続けて、やり続ければ、必ずわかる日が来る。そう信じられるようになったんだと思います。
店長としての「これか?」「これだ!!」がまさに今年でした。でも販売の面白いところはゴールがないことです。もっともっと積み上がて、もっともっと上を目指していきたいと思っています。

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