入社の動機

「超試食販売」。そして他に類をみない会社の成長率

「超試食販売」。そして他に類をみない会社の成長率

シュクレイには中途採用で入社しました。それまでは大手のカメラ専門店チェーンでコアなカメラ・ファンのお客様からファミリー層のお客様まで幅広い接客販売を行っていました。お客様一人ひとりの背景をよく理解して、そのお客様のために最適なカメラ、周辺機器をご提案する。新卒から14年間、そんな接客にやりがいを持って臨んでいました。
 
転職を考えた時にシュクレイに惹かれたのは「超試食販売」という、今までに聞いたこともない“試食”の在り方を実践していたから。「超試食販売」とは私たちの経営バイブル“こづち”の中にも登場するシュクレイ独特の“試食”への考え方です。
 
「超試食販売」とは「ふんだんにまずは召し上がっていただくことはもちろん、原料の選別や独自の製法などのこだわりに“感動”していただく」試食のこと。自分がお土産のお菓子を購入する際に、そんな接客は受けたことはないなと思い、とても興味を持ちました。それに会社の成長率も、他に類をみない素晴らしい伸び率を記録していました。「これには何か特別な理由があるはずだ」と思い、シュクレイの門戸を叩いたんです。
 
研修も兼ねて入社後1か月間は東京駅の「ザ・メープルマニア」に仮配属されたのですが、その接客に正直圧倒されました。東京駅のお客様はその多くが時間のない方です。試食をお出しして、笑顔とひと言。それで3秒。3秒で決まる接客。
 
これまでカメラの販売でじっくりとお客様と会話をしていた私にとって、それは衝撃の接客販売でした。その後、研修を終えて羽田空港の店舗へ本配属になりましたが、比較的お客様とお話する時間のある羽田空港でも、この“一瞬で惹きつける接客”はお客様との会話のつかみとして多いに役立ちました。

出来事

お店はひとつの会社である

お店はひとつの会社である

忘れもしない2015年の12月31日、「新ブランドの店長をやってほしい」というお話をいただきました。新ブランド「Butter Butler (バターバトラー)」の誕生です。「ザ・メープルマニア」のお店にも立ちながら2か月間、3月はまるまる新店準備に費やし、4月15日オープンを迎えました。
 
4月15日は熊本の震災の翌日。自粛ムードの中、初日の来店者数は予測を大きく下回りました。その後もデベロッパーさんの調べでは館内来場者数は予定数の5〜6割程度。静かなオープンとなりました。でも、「お客様が少ないなら、そのぶん丁寧な接客ができる」「今日の売上より大事なのは“今日1日、熱狂的なファンを創る”こと」と、基本に立ち返り、スタッフ一丸で接客に臨みました。その結果、テレビにも取り上げられ、6月以降の売上は倍近くに。
 
スタッフみんなで喜びをわかち合いましたが、私がその時一番心配したのは、そこまで頑張ってきただけに“燃え尽きた感”が生まれることでした。
 
9人のスタッフ全員と1対1で話し、私は伝えました。「Butter Butlerを、東京を代表するブランドにしたい」。それはこれからのビジョンの提示。そして、「我々はこのフロアで一番活気のあるお店でなくてはならない。フロアをリードしていくのは我々なのだ」と。お客様に喜んでいただくこと、そしてフロア全体を盛り上げていくこと。それが私たちのミッション・役割であると伝えたのです。
 
ここからの再スタートが現在の「Butter Butler」を支えています。「ビジョン。ミッション・役割の認識」、それがどれだけ重要なことか。「お店はひとつの会社である」ということを肌で感じた経験でした。

“お客様の花道”をチームプレーでつくり上げる

“お客様の花道”をチームプレーでつくり上げる

役割の認識が人を動かす。それを個々のスタッフに落とし込むのも、店舗を任される店長の大事な仕事です。自分の役割を認識することで人はモチベーションを高く持つことができます。
 
その点においてシュクレイの接客販売“チームプレー”は優れたものです。「試食をお出しする人」「看板を持って声を出す人」「お客様と会話をする人」「商品の補充をする人」。それぞれに役割がある独自のチーム戦略。
 
看板を持って大声を出すことで注目を浴び、どんどん試食を出してお客様が集まる。商品のこだわりを、感動を、伝える。そしてお買い上げ。その“チームプレー”の中心には、目にはみえない“お客様の花道”がある。主役はお客様であり、お客様が気持ちよくお買い物をできる“花道” を“チームプレー”でつくり上げている。
 
それぞれがそれぞれの役割を全うすることで、目にはみえない“花道”が維持されているわけです。スタッフ一人ひとりがそれをわかっているからチームで頑張れる。時期がくれば「今度はこの役をやってみる?」というように、新しいチャレンジもできます。
 
だからシュクレイは人を減らさない。世の中は人件費削減の傾向なのに、シュクレイがそれをしないのはチーム力で売上が上がることを知っているから。本当に夢のある会社だと思いますね。

ルーツ

忘れもしない高校最後の夏の大会

小学校の少年野球にはじまり、中学・高校・大学とずっと野球部に所属していました。一番思い出深いのは、やはり高校最後の夏の大会ですね。9回表、6対1で負けていました。ツーアウトから相手のエラーで私の前のバッターが塁に出て、そして私の打席…。
 
「自分までまわしてくれた」。そんな思いを持ってバッターボックスに向かう間、スタンドの応援を妙に冷静に眺め、打席に立つ。ベンチの仲間が息を呑んで私をみている。すべてがスローモーションで、やけに時間が長く感じられる。
 
三振…。これで終わったんだと涙が止まりませんでした。野球は守備も攻撃もすべてが“チームプレー”です。それぞれの役割がつながって、守り、攻める。そんな3年間の思い出が走馬灯のように蘇ってきました。
 
もしかしたら私にとってのモチベーションは、あの日の雪辱を晴らすことなのかもしれません。だから今、いい仲間と出会い、お店というステージで第二の野球人生を送っている。どこまで行っても私にとってお店は“チームプレー”なのです。
 
私の父はある老舗百貨店に勤めていました。夕食時に話す父の“接客話”を興味津々に聴いていた幼少期。いつか自分も接客の職に就くんだと幼心に決めていました。シュクレイの、私の、接客はこの21世紀、最先端の接客であると思います。お店の仲間とこの接客に誇りを持って、更なる磨きを掛けていきたいと思っています。

忘れもしない高校最後の夏の大会

その後の私-昨日より今日、今日より明日

マネジメントとは「任せて」「その責任を持つ」事。
ダメな自分を認める事で新たな気づきがありました

マネージャーに昇進しました!

◆マネージャーに昇進しました!

2015年の中途入社から店長を経て3年後の2018年に統括リーダー、2022年にマネージャーへと昇進しました。やはり店長から統括リーダーになった時が一番大変でしたね。店長の時は自分のお店1店舗をみていればよかったのに対し、一気に8店舗をみなければいけなくなった。しかも、ブランドも全部違う。人・売上・施策…etc. 1店舗の経営でも膨大な情報に向き合わなければならないのに、それが8店舗となると、もう情報量だけでも面食らってしまって。しかもブランド会議も5回、商品も8ブランド分。特に派生ブランドといって「レモンショップbyフランセ」とか、メープルマニアから派生した「メープルダイナー」とか…、本家とも微妙な違いがあり、全社で私の担当エリアしか扱っていない商品もある。生産や企画に対して私しか話ができない商品です。もう情報を整理するだけで精一杯で…。一つひとつ対応しようと思うのですが後手後手に回ってしまい、追い詰められると、こんなにも優先順位がつけられなくなるのかと自分が情けなくなる始末でした。
そこで考えたんです。それまでは8店舗の店長を務めるくらいの気持ちで構えていたのですが、そうではなく「広く、浅く」に切り替えました。最低限の知識を入れて、あとは店長に考えてもらう、やってもらう。そうしたら店長にも変化が表れました。これまで「どうしたらいいですか?」と言っていた店長が「こうしたいんですけど、いいですか?」に変わったんです。明らかに成長している。つまり、「任せること」が人を成長させたわけです。自分ができないから行き着いた方法論でしたが、経営の何たるかが少しわかった気がしました。自分も店長をやっている時、「1から10」与えられれば待ちの姿勢でした。でも「3与えて7考えてもらう」だと一気に自主性が芽生えるんですよね。マネジメントとは、「任せること」「その責任を持つ」こと。ダメな自分を認めることで新たな気づきがありました。
現在はマネージャーという役職で、さらに責任も権限も大きくなっています。そのぶん自分の目標の実現にも近いはずなんです。目標というのは、シュクレイのどのお店に行っても丁寧で気持ちのいい接客が実現すること。それは今の丁寧な接客とまた次元の違うレベルです。全店がお客様との接客において「1対1」を全力で取り組む。お店の前を通って下さって、ありがとうございます。立ち止まっていただいて、ありがとうございます。悩んでいただいて、ありがとうございます。候補に入れていただき、ありがとうございます。感謝の気持ちを表すのは最後とは誰も決めていません。さらにお客様の言葉をとことん吸収する「スポンジ接客」。そんな本気の接客が全店舗でできる会社にしたい。それが私の目標なんです。

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